• エッセイコンクール

安田女子大学・安田女子短期大学では、毎年、本学の学生を対象に「エッセイコンクール」を開催しております。従来、入賞作品については広報誌まほろばでの紹介のみであったものを、ホームページでも閲覧頂けるようになりました。
どの作品も学生それぞれが抱える内情や問題について、深い思考を重ねたことが窺える作品となっています。ぜひご覧ください。

第32回 安田女子大学・安田女子短期大学
エッセイコンクール選考結果

今回のエッセイコンクールでは、「気は心」「学内サークル探訪」「嬉しい便り」をテーマにした課題部門への応募が8件、自由部門への応募が90件、計98件の応募がありました。選考の結果、次の方々の受賞が決定しましたのでこちらで紹介いたします。

課題部門

  • 学長賞

    該当作品なし

  • 優良賞

    ■テーマ:嬉しい便り

    「5年前の自分から」

    現代ビジネス学部国際観光ビジネス学科
    2年2組 平中 ちあき

自由部門

審査員より

■課題部門 学長賞 該当作品なし

■自由部門 学長賞 「夏の嵐」

初めて人の死、近親者の葬儀に立ち会った心の動きを描いた本作は、死と現世との有り様を伝えて秀逸だった。テーマ、構成、文章力のいずれも申し分なく、かすかなユーモアも表れている。最後の日常の回復は死の本質を突いている。「嫌いだった」と断言する祖母の死に際して、親類家族や自身の感情を冷徹な視点で淡々と綴る。葬儀の最中、終始機嫌悪く黙りこんでいる著者の姿がありありと目に浮かぶ筆力に感嘆させられる。20代前半特有の御しきれない感情が的確に表現されており、読後感は必ずしも良いものではないが、秀逸なエッセイである。確かに、身近な人の死に触れて動き出す筆者の感情描写は、どこかニヒルで時に悪意を孕んでいるのだが、実は誰しも似たようなものであったりするから、読者もくすぐられるという面白さがある。しかし、この出来事が「死とは何か」「生きるとは何か」を問い返してきたとき、そこに深いテーマ性を与えることに成功している作品であると言える。総じて、祖母の死と葬儀と言うかなり暗い話題について、筆者なりのペーソスを利かせつつ若干のユーモアを加えた形で、自分の心情と心の動きについて細やかに語っている。人の心に生命と死と言うものについての何かを呼び起こさせるような文章構成になっている。

エッセイコンクール審査員/吉目木晴彦、八木秀文、大庭由子、小倉有子、冨岡治明(委員長)